「心地よさを感じるようになれば成長していない証拠」 元アップル・ジャパン社長が考えるリーダー論 沖縄未来解議プレイベント


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「これからの世界のリーダーの条件」と題し講演する山元賢治氏=22日、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 琉球新報社(玻名城泰山社長)は22日、4月から始めるビジネスマインド養成セミナー「沖縄未来解議」の開講に先立ち、プレイベントとして元アップル・ジャパン社長でコミュニカCEO兼Founderの山元賢治氏の講演会を那覇市泉崎の琉球新報ホールで開いた。

 山元氏は日本IBM、日本オラクルなどを経て、2004年にスティーブ・ジョブズから指名されアップル・ジャパンの社長に就任した。世界で活躍できるリーダーになるために必要とされる「覚悟」や、英語の重要性について話した。

 山元氏は、リーダーにとって一番大事なことは意思決定だとして「社長こそ勉強が必要だ。勉強する気がないのなら辞めるべきだ」と話し「変化がなく心地よさを感じるようになれば、リーダーとして成長していない証拠だ」と指摘した。

 アメリカ人と日本人を比べて一番違うのは笑顔だとして「なぜか日本では偉くなるとむっつり顔になる。その価値観は変えなくてはならない。名刺ではなく、笑顔で握手することから始めるのが大事」と話した。

 ジョブズが音楽や映像に興味を持たずiPodを発売していなければアップルはなくなっていたとして「猛烈な好奇心を持つこと」の重要性を説明した。講演を聴いた那覇市の鬼頭著さん(39)は「笑顔の大事さが心に残った。実践したい」と話した。

 沖縄未来解議は有料会員制講演会で、国内外のビジネス最前線で活躍する経営者を講師として招く。2019年度は4、5、6、7、9月の第2木曜日に開催予定で、4月はサツドラホールディングスの富山浩樹社長と「やっぱりステーキ」を経営するディーズプランニングの義元大蔵代表取締役が講師となる。