糸数、伊波氏に秋波 第1会派狙い? 沖縄への関心? 立民と国民、主導権争い


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新会派「沖縄の風」を結成し、記者会見する糸数慶子参院議員(左)、伊波洋一参院議員=2016年7月26日、参院議員会館

 【東京】参院野党第1会派の座を巡って立憲民主、国民民主両党の主導権争いが続く中、沖縄県選出の糸数慶子、伊波洋一両参院議員でつくる会派「沖縄の風」にも統一会派入りの秋波が送られた。だが両氏は選挙で各党から支援を受けた経緯もあり、そうした動きから距離を置いている。

 通常国会を前に国民が自由党と衆参両院で統一会派を結成すれば、立民も参院で社民党と統一会派を組み、参院は両会派とも同数の27議席。両党とも1議席でも増やしたい状況だ。

 一方、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設問題をはじめ、沖縄の問題は国政野党各党とも高い関心を寄せる。

 昨年の県知事選で野党が擁立した玉城デニー氏が当選するなど「野党統一」が機能している象徴としての勢いもあり、将来も見据えて野党各党とも沖縄に議席を確保したいのが本音だ。

 糸数氏は社大党に離党届を出したこともあり、リベラル色の強い立民からアプローチを受けた。だが「議会の採決では連携できても、野党間の駆け引きに巻き込まれるのはたまったものではない」と一線を画す。

 伊波氏は、各党からの秋波は国会開会後落ち着いたとした上で「オール沖縄」の枠組みで戦った経緯を振り返り「国政政党と一緒ではない。通常国会は沖縄の立場で戦う」と話した。