シルミチューで初拝み 浜比嘉島 旧正月、家族ら健康祈願


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健康や地域の繁栄を祈願し、カチャーシーを踊る住民ら=5日午前、うるま市勝連比嘉のシルミチュー霊場(中川大祐撮影)

 沖縄県うるま市浜比嘉島の比嘉区では旧暦の1月1日に当たる5日、初拝み(ハチウガン)が区内の霊場「シルミチュー」で行われた。小高い丘の上のガマ(洞窟)にある同霊場は琉球開びゃくの祖神アマミチューとシルミチューが居住したと伝えられる。洞窟内には子宝を授かる霊石として鍾乳石が祭られ、信仰の対象になっており年に1度、ガマ内部での参拝が一般に許されている。

 ノロ(祝女)が米や菓子を供えて祈りをささげると、区民らが奉納舞踊やカチャーシーで集落の繁栄を願った。ウガンで清められた米は「ハナグミ(花米)」とされ、参詣客にお守りとして振る舞われた。

 島出身でうるま市与那城在住の山根敦さん(41)は妻の恵さん(41)、響ちゃん(2)、考輝ちゃん(1)と訪れ「物心ついたときからずっとお参りにきている。家族全員健康に過ごせるようお願いした」と話した。

 沖縄気象台によると、向こう一週間は気圧の谷や湿った空気の影響で曇りの日が多く、期間の中頃までは雨の降る日がある。