在来大豆復興へ種植え リゾート施設星のや竹富島 「クモーマミ」豆腐計画


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丁寧にクモーマミの種を植え付ける子どもら=2日、星のや竹富島(同施設提供)

 【竹富島=竹富】竹富町竹富島のラグジュアリーリゾート「星のや竹富島」(本多薫総支配人)が、かつて竹富町竹富島で栽培されていた在来大豆「クモーマミ」(小浜大豆)の復興プロジェクトを始めている。2日には施設敷地内の畑に竹富保育所の園児らと一緒にクモーマミの種を植え付けた。5月ごろに収穫し、6月のイベントで豆腐作りに取り組む計画だ。

 クモーマミは小浜島など八重山諸島で栽培されてきた在来大豆で、安価な外国産大豆の流入で栽培が一時途絶えた。竹富島では観光業の隆盛などにより、栽培する農家がいなくなったという。

 星のやは、島特有の作物・文化の継承に取り組む企画の一環として、クモーマミに着目。2011年からクモーマミの栽培をしている八重山農林高校から種を譲り受けた。

 2日の種の植え付けには施設スタッフのほか、竹富保育所の園児10人と保護者6人が参加した。

 スタッフから植え付け方法について説明を受けた園児らは、丁寧に種を植え付けた。大豆の収穫は竹富小中学校の児童・生徒らと行うという。

 本多総支配人は「島のおじい、おばあからクモーマミで作った豆腐やみそがおいしかった、子どもたちにも体験させてあげたいとの話を聞いてきた。今回の活動が島のために、そして子どもたちへ島の文化を継承する活動になればと思う」と話した。