沖縄県浦添市は、沖縄都市モノレール延長で今夏開業予定の「てだこ浦西駅」近くで整備を目指していた多目的スポーツアリーナの建設計画を断念した。国の補助を受けてアリーナを整備する予定だったが、補助メニュー活用の見通しが立たなかったという。今後は同駅周辺の地権者らで組織する市てだこ浦西駅周辺土地区画整理組合(又吉眞孝理事長)と協力し、ホテルを含む複合施設の誘致を目指す。
多目的アリーナは、てだこ浦西駅に近接するエリア1万6千平方メートルでの建設を検討していた。モノレール延長区間の開通で浦西周辺の利便性が高まり、多くの集客が見込まれることから、同駅周辺の開発事業と合わせてアリーナ建設を進める計画だった。アリーナ建設に活用できる国の補助メニューを調査したが、適当なものが見つからなかったという。
沖縄市で1万人規模の多目的アリーナ建設が進んでいることもあり、競合を避けるためにも新たな事業の推進を決めた。
アリーナ建設を計画していた場所には、ホテルや商業エリアなどが融合した複合施設を誘致する方針で、3月に事業者の公募を始めるため準備を進めている。10月にも参入事業者を決定するという。
又吉理事長は「浦添市にふさわしい複合施設を募集したい。全県の人が集まり、観光客にも楽しんでもらえるような施設を建設してほしい」と話した。 (平安太一)