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マラソン人生「悔いは無し」 内間さん(沖縄市)競技に別れ 2019おきなわマラソン

「悔いの無いラストランができた」と完走証を手に涙を流す内間美由紀さん=17日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(県総合運動公園陸上競技場)

 【中部】沖縄本島中部路を駆け抜けた「2019おきなわマラソン」では1万3151人が自己記録更新や完走などそれぞれの目標に向け、力走した。今大会でマラソンから引退しようと決意した人や海外から初めて出場した人、好きな芸能人に扮(ふん)して楽しみながら走る人など、自分のペースでゴールを目指した。沿道には大勢の人が詰め掛け、三線やダンス、エイサーなど多様な表現方法でランナーに熱い声援を送っていた。

 「ラストランにしようと思って駆け抜けた」。10キロ部門に出場した会社員の内間美由紀さん(55)=沖縄市=は25年のマラソン人生最後のランを1時間1分で疾走した。過去の自分に挑戦するという魅力に取り付かれ、県内の各マラソン大会やトライアスロンに出場してきた。だが、数年前からフルマラソンの完走も厳しくなり、引退を決めた。「死ぬまで走り続けると思っていたんだけどな」。完走証を受け取るとそれまで我慢していた思いがこみ上げ、自然と涙がこぼれた。「最高の競技人生だった。悔いは無い」と言い切った。


「最後のマラソン大会出場にする」と決め、会場に向かって一礼する内間美由紀さん

 30歳の誕生日に初めて参加したマラソン大会で、約3時間半で完走し、その魅力に取り付かれた。その後、県内のマラソンやトライアスロンにも出場し、好成績を収めてきた。だが数年前からフルマラソンを走りきれなくなり「過去の自分を超えられないのがつらい」と引退を考えた。周囲からは「引退は早い」という声もあったが「これまで散々自分の体をいじめ抜いてきた。これ以上(マラソンに)しがみついてもみっともない」と今大会を最後の出走とした。

 「思い返すと涙が出るので何も考えず走った」。だが競技場を出ると涙が止まらなかった。「言葉では言い尽くせない。自分の人生からマラソンが無くなるなんてまだ想像できない」と声を振り絞った。「25年、家族や周りの人に支えられて走ってきた。ゆっくり休んで、また考えたい」と競技場に向かって一礼し、会場を後にした。