米請願署名第2弾 「民主主義とサンゴ守れ」ロバート梶原さん


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 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、県民投票まで工事の停止を求めるホワイトハウスへの請願を始めた県系4世のロバート梶原さん=ハワイ在=は2月27日、県民投票の結果を受け、「沖縄の民主主義とサンゴ礁を守れ」と題し、新基地建設中止を求める新たな請願へ署名活動を開始した。日本政府は貴重な生物を破壊する新基地建設工事を強行し、米国に対して設計上の欠陥や県民投票で民意を示した沖縄人への人権侵害に関する情報を伝えていないと訴えている。

新たな署名運動にかける思いを語るロバート・梶原さん=1日、中城村

 前回と同様、ホワイトハウスの請願サイト「We the People」で始めた第2弾の請願は、工事が進めば、世界でもまれに見るサンゴ礁やジュゴンなど、多くの貴重な種が絶滅するだろうと指摘。新基地は不要で高コストにも関わらず、政府は工事を続けている一方、歴史的な県民投票で反対の意思が示されたことも訴えている。

 梶原さんは「新しい請願は、沖縄の人々が県民投票で圧倒的な反対票を投じたことを伝えている。沖縄の問題に関心を寄せる米国民は増えており、大統領の返答より、米国民が沖縄を支援する機会を与えることが目的だ」と話している。

 サイトのURLは下記の通り。

https://petitions.whitehouse.gov/petition/save-democracy-and-coral-reef-okinawa


◆梶原さん一問一答

 辺野古新基地建設工事の即時中止を求める新たな請願活動を開始したハワイ在住の県系4世ロバート梶原さん(32)に、県民投票の結果や今後の活動の狙いについて聞いた。(聞き手 当銘千絵)

―県民投票で「反対」の民意が示された。

 「これまで沖縄県民が強いられてきた過重な基地負担を考えれば当然の結果だろう。明確な数字で民意が示された今、日米両政府に逃げ道はない。真摯(しんし)に沖縄の声に耳を傾けるべきだ」

―新たな請願活動の狙いは。

 「署名第1弾は20万人以上の賛同が得られた。継続的に問題提起することで、辺野古や沖縄の基地問題の実態を世界中の人に知ってもらいたい。特に当事者である米国人の多くがこの問題について無知である危機的状況を変えたい」

 「前回は手探りの中ほぼ一人で活動したが、声を上げ続ければ賛同者が着実に増えることを実感した。世界基準で見れば、どう考えても沖縄を巡る基地問題は異常だらけということだ。今回は前回の経験を踏まえた上でより戦略的かつ効果的に正しい情報を拡散し、辺野古『NO』の機運を全世界に広めていきたい」