放射性物質を管理 米軍オスプレイ 整備募集で業務に


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オスプレイ

 米軍が垂直離着陸輸送機オスプレイの新たな整備拠点の設置を検討している件で、2月に開かれた企業向け説明会の内容が公表され、オスプレイ整備業務に放射性物質の管理が含まれることが13日、分かった。在日米軍の動向を監視するリムピースの頼和太郎編集長は「(2004年に沖縄国際大学に墜落した)CH53大型輸送ヘリコプターと同様、ローター部分に放射性物質が使用されている可能性が高い」と指摘した。

 米軍が今回内容を明かしたオスプレイの説明会は2月20日、神奈川県の厚木基地で開かれ、受注を希望する5社が参加した。参加業者と米軍との質疑応答で米軍は非定期の整備・修繕に含まれる業務内容として「放射性物質の管理」を挙げた。

 整備拠点は受注企業が沖縄から約1600キロ以内で探すこととされている。現在、整備拠点となっている千葉県の陸上自衛隊木更津駐屯地ではオスプレイの収容スペースが限られているため、複数業者に委託するという。木更津駐屯地では米軍普天間飛行場所属の1機目が整備を終えて戻ったばかりだ。約7カ月の予定が2年超かかった。米軍は、木更津駐屯地に追加の整備施設を設けず、山口県の岩国基地は整備場所に適さないと業者への回答で明かした。

 普天間飛行場に所属する全24機うち10機を今後5年間に整備する予定だ。理由について米軍は「定期整備が必要な飛行時間に全機体が達している訳ではない。ただ、海兵隊はオスプレイの利用を増やしているので、今後必要となるだろう」と説明した。

 整備業務の契約期間は最長10年。今年9月か10月に正式に募集し、募集から1年後に契約を始める予定だ。説明会に参加したのは現在整備を受注しているSUBARU(スバル)、オスプレイを製造するベル・ボーイング、大韓航空、日本飛行機、エリクソンの5社。
 (明真南斗)