夏の参院選沖縄選挙区の県政与党側の候補者選考を巡り、「事実関係が明らかにされず、やり方が見えない。密室で進んでいる」として人選をやり直すよう社大党に求める市民の動きが出ている。金秀グループ会長の呉屋守将氏、「辺野古」県民投票の会代表の元山仁士郎氏らも賛同者に名を連ね、約100人の連名で異議を表明する。市民参加型の公募による手続きなどを提起する。
参院選沖縄選挙区を巡っては、現職で前社大党委員長の糸数慶子氏(71)が4期目挑戦に意欲を見せていたが、社大党は糸数氏以外の候補者の選考を進め、昨年12月に琉球大学法科大学院教授の高良鉄美氏(65)の擁立を決定した。決定後、糸数氏は参院選の出馬辞退を発表し、社大党の大城一馬委員長は今月9日に、高良氏へ出馬を要請した。
だが、玉城知事を支持する無党派層の若者や女性らを中心に、選考過程への疑問や不満の声がくすぶってきた。擁立の動きが進む中で、納得のいく選考を行うよう社大党への要請を急ぐ必要があるという呼び掛けが急速に広がり、15日に「県民の声」100人委員会として記者会見を行う運びとなっている。
呉屋氏は取材に「決して社大党批判ではなく、むしろ党の永続的な発展強化のためにも、沖縄のための勢力の候補者をどう選ぶかを一度思いとどまって考えるのが革新政党の道ではないか」と述べた。