【東京】名護市辺野古の新基地建設を巡り、岩屋毅防衛相は22日の閣議後会見で、玉城デニー沖縄県知事が求めた工事中止に応じず埋め立てを進める考えを示した。沖縄防衛局が25日以降に予定する辺野古沿岸部の新工区での土砂投入については、天候などを踏まえて「準備が整い次第始めさせていただきたい」と説明した。
玉城知事は今月19日の安倍晋三首相との会談で、工事中止や協議の場を設けるよう要請した。岩屋氏は「沖縄県側から提案があったことは承知しているが、普天間の一日も早い全面返還に向け一歩ずつ着実に事業を進めさせていただきたい」と述べた。
県は辺野古の埋め立て承認撤回の効力を国土交通相が一時停止したことを不服として、22日に福岡高裁那覇支部に提訴する見込み。岩屋氏は会見で「そういう展開になるとしたら残念だ」と語った。【琉球新報電子版】