昨年7月、第30回琉球新報児童文学賞(短編児童小説部門)を受賞した諸見里杉子さん(48)=那覇市、ナレーター、朗読者=の受賞作「ウチナーグチしりとりバトル」がラジオドラマになった。31日午後2時50分から、ラジオ沖縄(ROK)で放送される。諸見里さんは「ラジオドラマをきっかけに、ウチナーグチしりとりが家庭にも広まってほしい」と話している。
同作は、学校行事の「ウチナーグチしりとりバトル」に挑戦する小学6年生コンビ「政賢」と「翼」の友情と成長を描いた物語。主人公の少年たちは畑仕事を手伝いながら「オジー」からウチナーグチを学び、大会に出場する。2人は決勝まで勝ち進み、優勝候補の女子2人組「ちひろ」「亜由」と対戦する。
ラジオドラマでは、子どもたちの声を総合学園ヒューマンアカデミー那覇校(那覇市)で声優を目指す学生らが演じた。
ウチナーグチしりとりの白熱した掛け合いが続く決勝の場面がクライマックスで、諸見里さんは「学生たちがリアルに演じてくれた」と満足した様子。
ROKの前川英之・取締役営業局長兼制作部長は「近年、ウチナーグチの大切さが見直されている。このテーマなら面白いラジオドラマになると思った」と説明。「学生たちの演技も思った以上に良かった。期待して聞いてほしい」と呼び掛けた。