宮古工、完封発進 沖縄県春季高校野球第2日


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 第66回沖縄県高校野球春季大会(主催・県高野連、共催・琉球新報社)の第2日は23日、北谷公園野球場など3球場で1回戦8試合を行った。宮古工は3―0で美里を破り、浦添商が4―0で南風原を下した。八重山は6―5で宜野湾に競り勝った。那覇商は4―2で浦添工に逆転勝ちした。嘉手納は9―4で那覇国際に勝ち、石川は8―6で陽明を下した。西原は10―0で沖縄高専に七回コールド勝ちし、沖縄工は13―2で南部商を七回コールドで退けた。

◆宮城、冬トレ成果示す/宮古工

宮古工―美里美里打線を被安打5、10奪三振に抑え完封した宮古工の宮城凌我=23日、北谷公園野球場(田中芳撮影)

 エースの宮城凌我が緩急を使って三振を10個奪い完封、宮古工が初戦を突破した。秋季2回戦で北山に惜敗した悔しさを糧に、冬場に独学で背筋やもも裏の筋トレを積み、球のキレに磨きを掛けた左腕。六回に10人の部員一同、「のどから手が出るほど欲しかった」(宮城)先制点となる左前打も放った。この冬で成長したメンタルの強さでピンチに顔をこわばらせることもなく、投打で小規模チームを2回戦へと導いた。

 互いに無得点で迎えた六回、死球で出塁した1年の狩俣勝王がまず、サイン通り盗塁を試み成功、その後、暴投で三塁へ進んだ。「(足に)自信はあった」(狩俣)。

 1死後、4番の宮城は前回の打席で三振に倒れた時と同じチェンジアップの配球を読み、ベンチが待望した先制打を左前へ運んだ。

 さらに七回に好機を生かす。佐久間一晟が右前打で出塁すると、2死から狩俣の左前打と佐和田優翔の中越え三塁打で2点を追加。美里を突き放した。冬場の振り込みの成果を発揮した殊勲の狩俣は「ずっと10人でやってきたのでうれしい」と喜んだ。

 2回戦でシードの嘉手納打線と対決する。宮城は初戦の課題を洗い、「チャレンジャーの気持ちで、受けに回ることなくかみつきたい」と強気で向かっていく。
 (石井恭子)

<きのうの結果>
▽1回戦
嘉手納 9―4 那覇国際
宮古工業 3―0 美里
西原 10―0 沖高専
 (七回コールド)
八重山 6―5 宜野湾
石川 8―6 陽明
浦添商 4―0 南風原
那覇商 4―2 浦添工
沖縄工 13―2 南部商
 (七回コールド)

<24日の試合>
▽1回戦
【北谷】9時
南部工業―コザ
開邦・南部農林・辺土名・真和志―八重山商工
本部―北山

【アトムホーム】9時
球陽―八重山農林
北部農林―豊見城南
沖縄尚学―沖縄カトリック

【セルスタ】9時
北中城―那覇工業
昭薬付―久米島
向陽―糸満