くらし

[ココロ・カラダ不思議つながり]67 恋人に求められたらセックスする?

Q.恋人に求められたらセックスする?

 


 今日の質問は、中学生のみなさんからです。

「好きな人にキスとかされそうになって、拒んでしまったら、むこうは嫌いと思ってしまうと思います。じゃあ、どうすればいいんですか(1年)」

「彼女に身体の関係を持とうと言われているが、どうして良いかわからない(2年)」

「好きな人に何度もセックスしようと言われて断ったのは正しかったんですか(3年)」。


 

A.嫌な事には嫌と言う権利ある

 


 相手のことは大好きだけどキスはしたくない、ということがあるし、キスはOKだけどセックスはしたくない、ということもあります。

自分が、「今はしたくない」と思ったときは「嫌だ」と言って良いのです。でも、付き合ったら性的な行為をするのは当たり前、求められたら応じなくてはいけない、などの間違った情報が色々あるので、迷ってしまいますよね。

全ての人が持つ基本的人権

 「性的自己決定権」って聞いたことがあるかな? 性に関することを誰にも無理強いされず、自分で決めることができる権利です。ここで取り上げた「権利」は、全ての人が生まれながらに持っている基本的人権です。

 権利は、それが無くなって初めて分かるという特徴があります。つまり、子どもが「権利を奪われた」と気づくためには、権利が傷つけられないように守ってもらう経験が必要なのです。小さいときから権利が奪われた状態が続くと、無いことを当たり前だと勘違いしてしまうこともあります。だから、権利について勉強したり、権利が守られているか繰り返し確認する機会があることも大切です。

 子どもの権利条約では、子どもの権利が奪われやすい状態を具体的にあげています。そして、子どもには「幸せに生きるために自分で決めていいんだよ、したいのにできないときはおとなに言っていいよ」と伝え、おとなには「子どもがそうできるようにサポートしなさい」と求めています。

 日本も1994年に「この条約に書いてあることを守って、法律や制度を変えていきます。この考えを社会全体に広めます」と約束しました。

 権利はしても良いことで、しなければならないことではありません。

 連載で、生理(月経)を科学的に前向きにとらえて欲しいと色々なことを書きました。生理中もプールや温泉に入りたいと思ったらタンポンを使うなどして入ることができます。でも、入ることを無理強いされるのは権利を奪われることです。生理は人によって違いが大きく、体調不良を伴ったり、冷えることで痛みが強くなることもあります。だから自分で考えて選んで良いのです。


正しい知識を学ぶ権利


 自分で決めるためには正しい知識が必要なので、性教育を受ける権利が守られることも大切です。もし知識がないことで自分や誰かを傷つけるような行動をしていたら、納得できるように教えてもらい、行動を選び直す権利もあります。

 でも日本の学校では性教育が十分に行われているとは言えません。科学的な本(この連載もフルカラーの本になりました!)なども使って勉強し相談もしながら、自分と相手のココロとカラダを大切にできるような行動を選んでいってください。

 みなさんにはその力があると信じています。


プレビュー



徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。
 

~ この連載が本になりました ~

ココロ・カラダ不思議つながり

 
徳永桂子・著/上原明子・イラスト
A5変型判 128頁(オールカラー)

¥1,250(税抜き)
 



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