芸能・文化

元THE BOOM宮沢和史が「平成」を沖縄と一緒に歩み分かったこと

 1992年に大ヒットした「島唄」を歌う元THE BOOMのボーカル・宮沢和史が今年でデビュー30周年を迎える。宮沢は29日、沖縄市のミュージックタウン音市場で約3年ぶりとなる沖縄でのワンマンライブを開く。16年の引退発表から3年、再開した音楽活動やワンマンライブについて宮沢に話を聞いた。(聞き手 関口琴乃)


「沖縄で再びワンマンライブをすることができてうれしい」と話す宮沢和史=13日、那覇市の琉球新報社(ジャン松元撮影)

 ―沖縄でのライブは約3年ぶりになる。お気持ちは。

 「体を壊し、2016年に音市場のライブで引退を発表した。歌手復帰は難しいと思っていたため、3年前と同じステージに立てることは奇跡だと思うし、ありがたいことだと感じる」

 ―タイトル「時を泳げ魚の如く」に込めた思いは。

 「体が悲鳴を上げ意思とは別に活動休止・引退となってから、自由であることのありがたみに気付いた。自由に泳ぐ魚のように、自由に歌う身でありたいという意味がある」

 ―ライブの見どころは。

 「3年前のゴージャスな雰囲気とは違い、ピアノ、ギター、ドラムのシンプルな構成にした。歌詞やメロディ、曲そのものを聞いてほしい。THE BOOMや(2006年に結成した多国籍バンド)GANGA ZUMBA(ガンガズンバ)などの曲も歌う」

―5月22日には、こちらも約3年ぶりのソロアルバムも発売される。

 「8曲のうち半分は書き下ろし、他は提供した曲などを収録した。制作中に、まだまだ(歌に乗せて)言いたいことがあると、シンガーソングライターとしての意欲に気付いた。今まで書けなかった曲もあり、濃密な内容になっている」

 ―1989年のデビュー後、「島唄」という名曲や、「唄方プロジェクト」「くるちの杜100年プロジェクト」など沖縄民謡を後世に伝える活動を通して沖縄と関わってきた。平成はどんな時代だったか。

 「90年代に沖縄を訪れてから30年近く、距離はありながらも沖縄と一緒に平成を歩んできた。島の若い人が島を誇りに思うことで町が活気づくことを沖縄に教えてもらった。これは他の地域にも応用できるヒントだと思う」

 ―この30年間で音楽作りに変化はあったか。

 「若い頃は実力以上に表現しようとすることがあったが、今は短パン一丁に洗いざらしの髪でいるような着飾らない感じでいる。自然体で表現するのは難しいチャレンジだが、理想に近づいていると思う」

 ―今後の目標は。

 「一度マイクを置いた身のため、以前のペースに戻すつもりはない。身の丈に合った歩幅で、無理せず欲を持たず活動したい。THE BOOMは25年間多くのファンに支えられた。当時からのファンにも恥ずかしくない曲を精魂込めて書いていきたい」

 ―意気込みと読者にメッセージを。

 「私にとって沖縄は特別な場所だ。元気な姿を見てほしいし、ライブに訪れる県外の人にも沖縄の良さを味わってもらえるように丁寧に歌いたい。歌もベストな状態だ。2時間半、たっぷりと宮沢の世界を知ってほしい」

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 ワンマンライブ「時を泳げ魚の如く 宮沢和史コンサート平成30年~」は29日午後5時から、沖縄市のミュージックタウン音市場で開かれる。全席指定で税込み6000円。チケットはコンビニエンスストアなどで発売中。問い合わせは(電話)098(898)1331(PMエージェンシー)。