衆院沖縄3区補選 屋良朝博氏が当確


この記事を書いた人 問山栄恵
衆院沖縄3区補選で当選が確実となり、支持者と万歳する屋良朝博氏(前列右から3人目)=21日午後8時5分ごろ、沖縄市安慶田

 玉城デニー氏の知事選出馬に伴う衆院沖縄3区補欠選挙は、21日午後8時に投票が締め切られ、「オール沖縄」陣営が推す無所属新人でフリージャーナリストの屋良朝博氏(56)の当選が確実になった。3区の有権者が辺野古新基地建設に反対する屋良氏を選んだことで、県民は昨年9月の知事選、今年2月の県民投票に続き、辺野古埋め立てを強行する安倍政権に対し再び「ノー」を突き付けた。
  
 選挙戦で屋良氏と一騎打ちを繰り広げた元沖縄北方担当相で新人の島尻安伊子氏(54)=自民公認、公明、維新推薦=は及ばなかった。

 屋良氏は玉城知事の後継として課題だった知名度を克服し、3区全域で支持を広げた。最大争点となった米軍普天間飛行場の辺野古移設に「反対」し、基地機能の分散移転による危険性除去を訴えてきた。県選出国会議員として辺野古新基地阻止に向けて行動していく。屋良氏が当選を確実にしたことで玉城県政にとって追い風となり、「オール沖縄」陣営にとっても夏の参院選に向けて弾みをつけた。開票は伊是名村を除く13市町村で午後9時から始まる。

 県選挙管理委員会によると午後11時半までには全ての市町村の開票作業が終わる予定で、22日午前0時までには大勢が判明する見通し。

 3区補選は、辺野古移設の是非のほか、子どもの貧困問題解消に向けた方策、沖縄振興の指針となる沖縄振興特別措置法や次期振興計画の在り方などを巡って激しい論戦が繰り広げられた。【琉球新報電子版】