ちぇるちぇるらんど(沖縄)出身のタレント、りゅうちぇるさんが22日、今月発売した初アルバム「SUPER CANDY BOY」のPRのため、県の玉城デニー知事を訪ねた。退室時、りゅうちぇるさんが「(沖縄のことを)ちぇるちぇるらんどって言っていてすいません」と言うと、知事は「大丈夫。(僕が)『デニーズは僕の店』と言うのと同じだよ」と返すなど、対談は終始笑顔で行われた。
冒頭、知事は「親子みたいでしょ」とアピールすると、りゅうちぇるさんが中部の高校に通っているときから、娘にうわさを聞いて知っていたというエピソードを紹介。ラジオパーソナリティー出身の知事がDJよろしく質問を重ね、りゅうちぇるさんが高校卒業後に過ごした原宿時代のことや家族への思いを引きだした。
原宿の印象についてりゅうちぇるさんは「沖縄にいたときは原宿はいっぱいおしゃれな人がいて頑張らないと目立てないと思っていたが、上京したら『意外に通用するかも』と根拠のない自信があった」と振り返った。「5人兄弟の末っ子で甘やかされていたが、幼稚園、小学校に進んだらみんな同じ。うまくいかず、どうやれば目立つかばかり考えた。おしゃべりが上手になりたい、ジェスチャーを大きくしたら注目してくれるんじゃないかとか考えていた。それが今の仕事に生きている」と力を込めた。
幼いときから原宿系ファッションやメークが好きで、母親にたしなめられることもあったという。しかし「ただ止めているのではなくて『この子がほかの人に(何か)言われて傷つくんじゃないか』と思って止めていて、(親の)愛は感じていた」という。りゅうちぇるさんは、「テレビの活躍を見たお母さんに『あのとき個性的なりゅうを見るたびにだめだよとか止めていたけどごめんね。りゅうの才能をつぶそうとしてしまっていたかもしれない。今は本当に心から応援している』と言ってくれて最近はもっと仲良くなった」と笑顔を見せた。
知事は「愛を感じていたことが偉い。(母親に)言われているときから愛情があることが分かっていたから、そのまま変わらずにこられたんだね」と目を細めた。
退室の時間が迫ると知事は「もう時間なのか」と別れを惜しみ「取りあえずパート1ということで。ますます沖縄のテイストを醸しだしながら、りゅうちぇるさんらしく頑張ってください」と激励した。