夏の参院選沖縄に向け、県政与党に「県民に開かれた候補者選考会議」の設置を求めている「『県民の声』100人委員会」は29日、那覇市の沖縄大学で「沖縄から国政へ 県民の声を届ける」と題した討論会を開催した。現職の糸数慶子氏(71)が出席し、社大党が擁立した元琉球大法科大学院教授の高良鉄美氏(65)の支持を改めて表明し、「沖縄が一つにまとまり日米両政府に対峙(たいじ)する必要がある」と呼び掛けた。
高良氏も出席の予定だったが欠席した。当初、4選出馬に意欲を示していた糸数氏は社大党の選考過程について「多少不透明だったかもしれない。心の中に葛藤もあった」と明かしつつ、「決まった以上は、県民を分断して無駄なエネルギーを使うのは県民のためにならない」と語った。
今後の政治活動については「引退はしない。県民の要請があればあらゆるチャンスを生かして活動したい」と述べた。
一方、欠席した高良氏は「多くの方々から多面的な意見があり、それらを踏まえて私のほうで出席しない判断をした」と主催した100人委員会に不参加の理由を回答した。
フロアからは糸数氏や100人委員会に対して、高良氏と糸数氏がそろって会見に臨むことを希望する声や、糸数氏が高良氏支持を表明したことを評価する声などが上がった。