膠着破った〝仕事人〟岸本隆一 キングスCS準決勝進出


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CS準々決勝 キングス―名古屋D 第3Q シュートを放つキングスの岸本隆一=29日、沖縄市体育館(田中芳撮影)

 第2Q残り1分5秒、岸本隆一がようやく登場する瞬間、会場が期待で少しざわついた。ゲーム再開すると素早くマークマンを外し、素早いステップから3点弾を放つ。ボールはリングふちでバウンドしたが、輪を通り抜けた。「珍しいこと。ホームの力です」。膠着(こうちゃく)状態を打ち破る得点にどっと盛り上がる観客。出場時間は11分42秒と短いが確実に16得点を積み上げた岸本の“必殺仕事人”ぶりの始まりだった。

 第2戦では守備の強度の低さからベンチに下がる時間が長かったが、28日に試合後、佐々宜央HCは「岸本が活躍するかもしれない」と予言しており、その采配に応えた。

 第3Qは激しい守備や速攻でリードを広げる展開中に登場し、何食わぬ顔で3点を決める。負傷により並里成が一時ベンチに下がると、マッチアップする名古屋Dの安藤周人をドライブで抜き去りペイントエリアへ切り込む。常々言ってきた「重要な局面で仕事をする」ことを実行。ワンプレーごとに懐刀のような切れ味ある活躍を見せ、名古屋Dの戦意を削っていった。

 準決勝は「ホームで戦うことが一番の武器で希望」とするが、その分「A東京は本来の力で襲いかかってくる。相手に振り回されず、動じずに団結して戦うだけ」と静かに語った。
 (嘉陽拓也)


 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは29日、沖縄市体育館で名古屋ダイヤモンドドルフィンズとチャンピオンシップ2018―19準々決勝第3戦を行い、67―43で勝利した。序盤、名古屋Dの激しい守備の前に停滞しかけるが、キングスもしつこい守備で応戦し、前半は23―22の接戦。岸本隆一のシュートで流れをつかんだキングスが強度の高い守備を貫き、名古屋Dを43点にとどめて勝ちきった。名古屋Dに2勝1敗で準決勝に進出したキングスは5月4、5の両日(1勝1敗の場合、7日も)、同体育館でアルバルク東京と対戦する。

▽準々決勝第3戦(沖縄市体育館、3639人)
キングス(西地区1位)2勝1敗
 67―43(13―12,10―10,22―9,22―12)
名古屋D(西地区2位)1勝2敗
(キングスは準決勝進出)

【評】名古屋Dの守備に良い形の攻撃が続かないキングスだが守備で粘る。第2Qに岸本隆一の3点弾で波をつかむ直後に速攻も生まれ、前半は23―22と優勢。

後半に入り名古屋Dが疲労などで乱れる一方で、キングスは堅守速攻を維持して引き離していった。