沖縄県立博物館・美術館(田名真之館長)の博物館企画展「新収蔵品展」が4月30日、始まった。港川人の人骨や大田昌秀元知事の直筆原稿、画家の大嶺政寛さんによる絵画「沖縄風景」など、昨年度に寄贈を受けたり購入したりした約250点が展示されている。
同展示は6月23日まで開催。
港川人骨は発見者である故・大山盛保氏の長男・大山盛弘さん(82)=那覇市=が保管していた骨など3点。うち下顎(下あご)骨は同博物館などが保管している全身骨の1~4号人骨とは別の個体と考えられている。
盛弘さんは「貴重な人骨が沖縄で見つかったことを展示を通して多くの県民が知り、興味を持ってほしい」と話した。
大田元知事の資料は1967年刊行の『沖縄の民衆意識』の原稿から、亡くなる前の2016年10月に書かれた原稿まで75点。
大嶺さんの絵画「沖縄風景」は63年に、当時の西銘順治那覇市長からキャラウェイ高等弁務官に贈られた風景画だ。
田名館長は開会式で「重要な資料だ。調査、研究活動を通し、県民に親しまれるよう活用の道を模索したい」とあいさつした。