改元記念し泡盛発売 平成の31年間熟成 金武酒造と喜屋武商店


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龍31年古酒をPRする喜屋武商店の喜屋武善範社長(左)と金武酒造の奥間尚利常務=14日、那覇市泉崎の琉球新報社

 泡盛製造の金武酒造(金武町、奥間尚登社長)と酒類販売の喜屋武商店(那覇市、喜屋武善範社長)が連携し、平成の31年間熟成させた「龍(たつ)31年古酒」を20日から販売する。喜屋武社長と金武酒造の奥間尚利常務は「平成から令和に年号が代わったことを記念した。落ち込んでいる泡盛の出荷量を増加させる取り組みになってほしい」と思いを語った。

 販売する龍31年古酒は辰(たつ)年の1988年に蒸留した。金武酒造が古酒の貯蔵庫として利用する金武町内の鍾乳洞で88年から2019年まで熟成させた。

 平成から令和に代わる節目に合わせて、泡盛のPRや消費拡大につなげようと考え、喜屋武社長が記念製品の開発を金武酒造に持ち掛けた。平成最後の日となった4月30日に四合瓶、令和初日の5月1日に一升瓶にそれぞれ瓶詰めした。

 30年以上の古酒の場合、値段は四合瓶で3万円以上するのが一般的という。今回は多くの人に長期熟成の古酒を味わってほしいとの思いから、四合瓶は蒸留した1988年にちなんで税込み1万9880円、一升瓶は同3万9800円に設定した。四合瓶が1800本、一升瓶が300本の限定販売となる。

 喜屋武社長は「古酒を味わいながら平成の思い出や令和の目標などを語ってほしい。泡盛に興味を持っていただく一助にしたい」と期待を込めた。

 奥間常務は「長期熟成により芳醇(ほうじゅん)な香りとまろやかで深みのある味に仕上がっている。古酒の奥深さ、世界観を感じるきっかけになれば」と述べた。

 龍31年古酒は喜屋武商店が販売を手掛ける。問い合わせは同商店(電話)098(868)5270。