「米軍基地の強化、拡大に強く反対」復帰47年の県民大会に2千人


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
辺野古新基地建設阻止などに向け「頑張ろう」と拳を振り上げる県民大会の参加者=19日午後、宜野湾市の宜野湾海浜公園

 沖縄が戦後の米統治下から日本に復帰し47年を迎え、復帰時に望んだ基地のない平和な島の実現を訴える「平和とくらしを守る県民大会」(5・15平和行進実行委員会、沖縄平和運動センター主催)が19日午後、宜野湾市の宜野湾海浜公園屋外劇場で開かれた。17日に始まった平和行進の参加者や大会のために多くの人が詰めかけ、約2千人(主催者発表)が結集した。基地機能強化が進み、沖縄が捨て石にされた戦前回帰の動きを拒否する声を上げた。

 主催者あいさつで実行委員長の山城博治沖縄平和運動センター議長は「3年後には復帰50年を迎える。沖縄の未来、日本の未来のために頑張りたい」と強調した。

 ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は丸山穂高衆院議員が戦争による北方領土返還を元島民に質問した問題を巡り「戦争をあおる議員を引きずり下ろすのも我々だ」と発言に危機感を示した。

 大会宣言では「即時無条件全面返還、平和な島・沖縄」を強く望んだ復帰とは裏腹に、日米安保条約により米軍基地が居座り続け「米軍基地はさらに強化、拡大され続けている」と指摘。島しょ防衛の名の下、与那国島、宮古島、石垣島に自衛隊が配備されるなど「捨て石にされた74年前の惨烈な沖縄戦の回帰そのものだ」と問題視した。「日米両政府によって強行される米軍基地の強化、拡大に強く反対することを表明し、不平等な日米地位協定の抜本的改正を強く要求する」と訴えた。

 5・15平和行進の最終日は19日午前、宜野湾市役所を出発した南北の2コースに分かれて米軍普天間飛行場を包囲するように歩みを進め、県民大会会場で合流した。平和行進は17~19日の3日間で中北部・基地コースと南部・戦跡コースを合わせて延べ約3590人が参加した。【琉球新報電子版】