ホテル制服、フルオーダーで 那覇市のアンベリールジャパン


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ベッセルホテルの冬服に導入されたかりゆしウエアを持つアンベリールジャパンの百次亜紀子代表=24日、北谷町美浜

 エステサロンなどを経営するアンベリールジャパン(那覇市、百次亜紀子代表)は、県内では珍しいフルオーダーメードのホテルユニホーム製作に取り組んでいる。ベッセルホテルカンパーナ沖縄(沖縄市)の女性従業員用制服を受注し、今年1月から冬服として導入された。県外、海外に多くの仕入れ先を持ち、ホテルの雰囲気に合ったデザインや機能性などの要望に柔軟に対応できる。

 ベッセルホテルカンパーナ沖縄の制服は厚手の生地を使った七分丈で、沖縄らしさを感じさせるデザインにした。生地や形状はマイクがつけやすく、洗濯してもシワにならないなど細かい要望を反映。ホテルのルームキーの柄を取り入れるなどそれぞれの施設の個性を出せるのも特徴だ。

 プランや製造枚数によっては約1万円と手頃な価格で購入できる。細かい打ち合わせを積み重ね完成までに約半年を掛けたが、今後は時間を短縮するため完成をイメージしやすいカタログを作っていく。現在は同ホテルの男性用制服も製作している。

 百次代表は「自社イメージに合った服が作れる業者が少ないとの声が多く、その要望に応えたいと思った。観光に特化したアパレルを進めたい」と話した。

 沖縄のホテルユニホームは、機能性やデザインなどの理由から夏服を1年中着用している企業もあるといい、ホテルの要望を取り込むことで冬服の需要が見込めるという。

 観光業以外でも沖縄らしい服のニーズがあり、北谷町の職員のユニホームも製作中だ。

 アンベリールジャパンは、県内でエステサロンを2店舗運営し、昨年8月からアパレル事業を始めた。2月に地域産業資源活用事業計画に認定され、経営拡大に取り組んでいる。
 (中村優希)