普天間飛行場の司令官「使用状況把握せず」 有機フッ素化合物PFHxS


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【宜野湾】米軍基地からの汚染が指摘されている有機フッ素化合物(PFOS、PFOA、PFHxS)が普天間飛行場周辺の湧水などから検出された問題で、同飛行場の司令官が基地内におけるPFHxSの使用状況を把握していなかったことが分かった。宜野湾市議会が3日、市上下水道局など関係機関の担当者を招き開いた議会運営委員会で、市基地渉外課の吉村純課長が報告した。議員からは「一刻も早く米軍に状況を確認してもらい、抜本的解決と安全確保に努めてほしい」との要望が上がった。

 吉村課長によると先月28日、松川正則市長との意見交換の場で基地司令官デイビッド・スティール大佐が普天間飛行場内でのPFHxSの使用状況について「詳細を把握していない」と述べたという。市は今後、米軍に対しPFHxSの使用状況を調べ、情報があればその都度開示するよう求めていく。

 市環境対策課は県が水質を調査した地下水や湧水17地点のうち(1)主要な湧水(2)雑用水として使われている所(3)不特定多数が使用もしくは利用できる湧水―全ての要件に該当する6地点に、飲用禁止を呼び掛ける看板を設置する方針を報告した。各管理者の許可を得られ次第、今週から順次設置していく構え。

 市上下水道局は先月21日付で、宜野湾市を含む7市町村に水を供給する北谷浄水場を管理する県企業局に要請書を提出したと報告した。その際に(1)水道水の安全性を明確にし、広く周知すること(2)安全性の確認が取れるまで嘉手納井戸群以外で水源を確保すること(3)原因究明と抜本的な対策を講じること―を求めた。