4日午後3時半ごろ、浦添市立浦西中学校の校庭にあるテニスコートに縦18センチ、横12センチ、重さ約20グラムのゴムシートのようなものが落下した。部活動中の生徒の足元約30センチの場所だった。その直後、上空を飛行するヘリコプターが目撃された。当時、テニスコートで男子テニス部員二十数人、校庭で野球部員などが練習をしていた。落下物によるけが人はいない。落下物は沖縄防衛局が引き取り、米軍機によるものなのかなど詳しく照会するとしている。
稲福政彦教頭によると、落下物が落ちてくる様子を見た生徒は「校庭の上空をヒラヒラと何かが落ちてきた」と話しているという。地面に落ちた後、上空を見上げると学校から南の方向にヘリコプターが飛んでいくのが見えたという。米軍機かどうかは分かっていない。
落下物は男子テニス部員が拾い職員室に持ち込んだ。対応した稲福教頭はこれまで県内で起きた落下物による事故を踏まえ、子どもたちの健康被害を鑑みて落下物に触れた手を消毒させた。身体に異常を訴えた生徒はいなかった。
浦西中は浦添市教育委員会を通して沖縄防衛局と警察に通報した。午後6時過ぎ、防衛局の職員数人が学校を訪れ、教頭らから落下当時の状況などを詳しく聞き取りを行った。防衛局は落下物を引き取り当時の状況と物体の分析をすすめる方針。
同日夜、浦添市の松本哲治市長が学校を訪れ学校関係者らから、落下物発見時の状況などの説明を受けた。松本市長は「学校周辺は米軍普天間飛行場の飛行経路にもなっている。もしそこからの落下物だとすれば大変遺憾なことだ」と話し、原因究明をし、生徒たちの心のケアに努める考えを示した。