松本哲治浦添市長「いつ大きな事故につながるか分からない」 飛行停止含めた安全性確保求める 米軍ヘリ部品落下


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米軍普天間飛行場所属ヘリからの部品落下事故を受け、緊急会見で安全運航の徹底を求める松本哲治浦添市長=5日午後5時20分ごろ、浦添市役所

 沖縄県浦添市の浦西中学校に米軍機からゴム製部品が落下した件で、松本哲治市長が5日夕、同市役所で緊急会見を開いた。松本市長は「米軍ヘリが原因と判明し、大変遺憾だ。日常的に米軍ヘリが飛行している状況では、いつ大きな事故につながるか分からない」と述べ、飛行停止を含めた安全性確保を日米両政府に求める考えを示した。

 浦西中周辺では、米軍普天間飛行場所属のヘリが日常的に飛行している。松本市長は「(部品落下で)危惧していたことが現実化した。今回、たまたま人的被害がなかったが、(落下物が)別の危険な物だった可能性も否定できない」と指摘。報告を受けた沖縄防衛局に対し、口頭で抗議したと明らかにした。

 部品は普天間飛行場所属のCH53Eのものだった。この機体は県内外で事故を繰り返しながら、現在も飛行を続けている。松本市長は政府に対し「浦添市民、県民は不安と恐怖の中で暮らしている。その原因の普天間飛行場の閉鎖、撤去、移転に一日も早く対応するよう強く要望したい」と強調した。

 さらに「なるべく早く」米軍に抗議し、沖縄防衛局と合わせて「迅速的かつ適切な措置」を求めていく考えを示し、「徹底した安全運用を要望したい。市民が不安を感じている状況が払しょくされないようなら、運航停止も含めて強く訴えたい」と述べた。

 ゴム製部品は4日午後3時半ごろ、浦西中学校のテニスコートに落下した。これを受けて同校は、5、6の2日間、体育や清掃など屋外活動を中止。米軍は5日午後、浦西中に落下した部品が米軍普天間飛行場所属のCH53Eヘリコプターの部品であると認めた。【琉球新報電子版】