4日午後3時半ごろ、浦添市当山の市立浦西中学校のテニスコートに米軍機の物とみられる部品が落下した問題で、在沖米海兵隊は5日、米軍普天間飛行場所属のCH53Eヘリコプターから部品が落ちたことを認めた。部品は米海兵隊のヘリのプロペラ部分に付けられる「ブレードテープ」と呼ばれる部分。部品の重さや大きさなどから「人身や財産に脅威を与えない」と強調し「部品が用いられている全ての航空機を検査しており、劣化していることが判明したブレードテープを全て除去または交換する」と述べた。
2017年12月には宜野湾市の普天間第二小に窓枠が落下するなど米軍機絡みの事故が相次いでおり、県や浦添市などは反発を強めている。
5日夕、報道陣の取材に応じた謝花喜一郎副知事は「米軍におけるヘリコプターの整備や管理が不十分と断じざるを得ない。県民生活に大きな不安を与えるものであり、極めて遺憾だ」と指摘した。米軍に事故原因の究明と公表、事実関係が明らかにされるまでの間、CH53Eヘリコプターの飛行自粛を求める考えだ。
浦添市の松本哲治市長は同日、同市役所で緊急会見を開き、飛行停止を含めた安全性確保を日米両政府に求める考えを示した。
県や在沖米海兵隊によると、落下した部品は縦18センチ、横12センチ、重さ約20グラムのゴム製で、プロペラの進行方向に付けられ、プロペラの劣化や破損を防止するための部品。在沖米海兵隊所属機ではCH53EのほかAH1ヘリ、UH1ヘリ、MV22オスプレイにも使用されているという。
米軍は部品落下後の4日夜にも普天間飛行場でCH53Eの飛行訓練を実施した。4日午後には普天間飛行場の駐機場でCH53Eの機体を整備する様子が確認された。