「激しい憤りを禁じ得ない」沖縄・浦西中学校への部品落下に浦添市議会が沖縄防衛局に抗議


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沖縄防衛局の田中利則局長(右)に抗議し、意見書を手渡す浦添市議会の島尻忠明議長(左から2人目)ら=7日、沖縄防衛局

 【浦添】浦添市議会(島尻忠明議長)は7日の本会議で、市立浦西中学校のテニスコートに米軍普天間飛行場所属のCH53Eヘリコプターのゴム製テープが落下した事故に関し、抗議決議と意見書を全会一致で可決した。抗議決議では、生徒や学校関係者への謝罪、事故原因の究明と公表までの飛行停止、飛行ルートの変更など抜本的な再発防止策を求めた。島尻議長らは同日午後、沖縄防衛局に田中利則局長を訪ね、事故に抗議した。

 抗議決議と意見書は「一歩間違えば命に関わる深刻な事故であり、生徒、保護者、地域住民らに恐怖と不安を与えている」と指摘。事故後も謝罪や原因究明などがないまま飛行が続いているとし「激しい憤りを禁じ得ない」と強調した。

 その上で、全ての米軍機の総点検や普天間飛行場の閉鎖・返還、市内の教育施設上空の飛行禁止などを要求した。

 意見書の宛先は首相や防衛相、衆参議長らで、抗議決議の宛先は駐日米大使や第3海兵遠征軍司令官らとなっている。

 沖縄防衛局には島尻議長ら市議11人が訪れ、田中局長に意見書を手交した。面談は冒頭のみ公開された。島尻議長によると、飛行停止やルート変更の要請に対し、田中局長は「再度、米軍に申し入れる」などと答えたという。

 市議会は後日、米側にも直接申し入れる方針。