世界のDJがその歌声に注目 石嶺聡子の名曲「花」 クラブミュージックにリミックス


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ダンスミュージック世界最大の配信サイトで40日間、チャート1位を記録するなど、ワールドワイドな活動を展開する石嶺聡子=5日、琉球新報東京支社

 【東京】今年11月にデビュー25周年を迎える沖縄県那覇市出身の歌手石嶺聡子(43)が世界を舞台に新境地を開き、活躍の幅を広げている。沖縄在住のプロデュサーMizukiとクラブミュージックを軸とするプロジェクト「オキナワ・ディレイズ・フィーチャリング・サトコ・イシミネ」をスタート、イギリスやデンマークの名門レーベルから2017年、18年と相次ぎレコードを発売し即完売した。世界最大のダンスミュージック配信サイトでもチャート1位になるなど、海外のDJらが石嶺の歌声に注目している。

 石嶺は新たな音楽性について「デビュー当時から世界に歌声を届けたいと思っていた。DJの感性を通して人の耳に旅していく。いろいろな音と融合していくのを考えるとワクワクする。予想していなかったが、うれしい展開になっている」と話す。

 デビュー25周年のプレイベントとして、今月15日に初めて東京・丸の内のライブレストラン「コットンクラブ」で、特別公演「ヒストリー・オブ・石嶺聡子2019」を開催する。さらに今年はオリジナル曲を発表するほか、来年も洋楽のカバー曲のリリースを用意している。

 ヒット曲「花」のイメージが強い石嶺だが、「クラブミュージックやダンサブルな音楽も好きだった。体が揺れる音楽をいつかやりたいと思っていた」と内なるリズムに身をゆだねる。

 「オキナワ・ディレイズ」では、イビザ島(スペイン)のレニー・イビザールによる「花」のリミックスで自主CDを制作。「いろいろなアレンジで『花』を歌ってきたが、レニーのはまた別の世界観を広げてくれた」とお気に入りの一曲だ。

 2作目となるレコード「ナリヤマアヤグ/バイブレーション」はイギリスの名門レーベル・クレアモント56からリリース。父のルーツである宮古民謡の「なりやまあやぐ」をリミックスした。カップリング曲は山下達郎の「ラブ・セレブレーション」からの「バイブレーション」。発売即日完売と好評を得た。

 3作目はデンマークのレーベル・ミュージック・フォー・ドリームズから、ニール・ヤングの「ロッタ・ラブ」のカバー曲をリリース。再プレスとなり千枚を超えた。ダンスミュージックで世界最大の配信サイト・ジュノー・ダウンロードのバレアリック部門で40日にわたりチャート1位を記録した。
 (滝本匠)