ゆいレール3両化 2023年度にも 総事業費は280億円


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 沖縄都市モノレール(美里義雅社長)が計画するゆいレールの3両化について、早ければ2023年度にも3両編成の車両を運行開始する見通しとなった。同社は22年度末ごろに新造した3両編成車両を導入予定で、システム試験や走行試験などに半年から1年程度を要するとみている。3両化のための総事業費は約280億円と概算した。

 モノ社は1日当たり乗客数を30年度に7万5千人まで伸ばすことを目標にしている。車内の混雑に対応するために、30年度までに9編成を3両化する計画を掲げる。輸送力を維持しながら3両化を進めるために、新造の4編成を段階的に導入する。その後、2車両で構成する5編成を改造して3両化する。その他の2両編成は、機材更新のタイミングに合わせて3両化に変更するかどうかを判断する。

 総事業費約280億円の費用負担案として、国の補助が約179億円、県、那覇市、浦添市による補助が合計約45億円、モノ社の負担が約56億円と示した。費用の内訳は車両購入に約100億円、車両基地整備に約100億円、ホームドアの整備や変電所の増強などに約80億円が必要と見込む。

 20年度に3両編成車両の発注や、車両基地の設計などに向けた予算を要求するという。3両化に対応するためのホームドア改修なども着手するという。

 モノ社の仲村守常務は「基本は朝のラッシュの時間帯に対応するための輸送力強化だ。本格的に3両編成を運用するためにも、車両基地の候補地を本年度中にも選定したい」と話した。