おきなわ子ども未来ネットワーク(山内優子代表)は12日、県庁で記者会見し、妊娠に悩む10代女性を支援する「若年にんしんSOS沖縄」事業を始めると発表した。相談者の希望場所へ出向いて妊娠検査薬を無償提供し、必要があれば医療機関へ付き添い、初診費用も同団体が負担する。妊娠が確定する前から支援する取り組みは県内初で、全国的にも珍しいという。
本人の希望を尊重して子育てや中絶など若年女性の選択肢を広げ、身体的・金銭的負担を軽減する狙い。
県内は10代の出産が全国の2倍以上の割合になっている。10代女性は周囲に相談しづらく、妊娠12週以降の「中期中絶」の割合が高い。同団体のメンバーで助産師の田中典子さんは「とにかく早い段階で受診して、正常な妊娠かどうか確かめてほしい」と話す。
事業では助産師や保健師など専門知識を持つサポーター27人が相談に応じる。無料通信アプリのLINEやメールなどで妊娠に関する相談を受け、宮古、八重山を含む県内全域で対応する。山内代表は「若年妊娠や出産の問題にやっと一歩が踏み出せる。母子ともに幸せになれる方法を考えたい」と力を込めた。
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