絵本や衣類、必要な子の手に 使わない物品募った「コンテナハウス」から まつりを通して無償提供


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物品を選ぶ子どもたちと話すOCFS代表の森田修平さん(左端)=15日、浦添市の森の子児童センター

 子どもが必要な物資を、生活が苦しい世帯に無償提供する取り組みを行っている「沖縄の子どもと家族・支援者の未来を明るくする会(OCFS)」は15日、これまでに集まった絵本や衣類などを子どもたちに選んでもらおうと、浦添市の森の子児童センターで「スマイルまつり」を開いた。約260人が訪れ、思い思いに好きな物を持ち帰った。

 使わなくなった物品を募って必要な人に届ける「OCFSコンテナハウス」が始まったのは4月から。会員制交流サイト(SNS)などで呼び掛け多くの提供があったが、当事者からの問い合わせは少なかった。代表の森田修平さん(33)は誰でも取りに来られるよう「子どもも保護者も気軽に来られる場所で」と、森の子児童センターの大城喜江子館長(64)に相談。ゲームや読み聞かせなどを取り入れたイベントを開くことになった。

 会場には絵本やボール、日用品などがずらりと並べられた。神森小6年の仲里悠咲さん(11)はグラスなどをもらい「いっぱいあって、選ぶのが楽しかった」と目を輝かせた。母親の芽生さん(29)は「とても助かる。私たちも使い終わった物を提供できたらいい」と話した。

 大城館長は「困っている人の手に必要な物が届いてほしい」と話す。終了後、森田さんは「多くの人が来てくれて楽しかった。今後は県内各地で広げていきたい」と先を見据えた。

 (前森智香子)