ごみ山解消15年延長 沖縄県に新改善計画提出


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不法投棄された「ごみ山」=沖縄市池原

 【沖縄】沖縄市池原に不法投棄されたごみ山の問題で、廃棄物処理免許の取り消しを受けた「倉敷環境」が設立した後継会社「倉敷」(南秀樹社長)が、ごみ山解消に向けた新たな改善計画書を県に提出していたことが17日、複数の関係者への取材で分かった。倉敷と県は14日、同市や周辺自治会、農業関係者を集めた7者協議会で、従来8年だったごみ山の解消計画を15年に延長するとした改善計画の概要を報告した。県は関係団体の同意状況などを見極め、処理計画を進める手続きを取るか判断する。

 2012年に倉敷環境や県、市、周辺自治会などで結ばれた「ごみ山改善協定に向けた基本合意書」では、処理計画は8年とされていた。廃棄物を県外搬出せず、うるま市石川東恩納に建設予定の管理型最終処分場で対応することから、処理計画が見直されたという。県は現段階でこの最終処分場の設置許可を認めていないが、許可の審査を進める見通し。

 14日の協議会では、地元関係者から「(除去までが)長すぎる」「早期に改善してほしい」などの指摘もあった。関係者によると倉敷側は15年という処理期間は余裕を持って設定したものだと説明し、新たな計画への理解を求めた。県の担当者は「適切に処理できるよう指導していく」とし、早期の解決に取り組む考えを示したという。

 今後、開催時期は未定だが、周辺自治会などが協議の場を設け、県に今回の計画に対する意見を伝える。