社会

射撃音を耳にすると不安かも… 沖縄・名護市で流弾が着弾した小屋の所有者が立ち入り拒む米軍の態度を疑問視

流弾の被害を受けた小屋の中で当時を振り返る小嶺雅彦さん=14日、名護市数久田

 【名護】米軍キャンプ・シュワブの射撃場「レンジ10」の流弾が名護市数久田の農作業小屋に着弾した事故から21日で1年。小屋の所有者、小嶺雅彦さん(45)に対し、沖縄防衛局は割れた窓ガラスと網戸の「修理代」として2万2千円を5月に振り込み、被害補償が済んだとしている。だが、米軍の謝罪はいまだない。「もしも自衛隊が同じ事故を起こしたらきちんと謝罪するだろう。お国柄の違いか」と指摘する小嶺さん。事故と同じ弾薬を使った射撃訓練再開に懸念を膨らませている。


農園の作業小屋で見つかった1つ目の弾痕とみられる傷。ガラスが割れている=2018年6月22日、名護市数久田

 マンゴーなどの果樹栽培に取り組む毎日。小屋にいると午前6時半ごろから「バババババ」という射撃音が聞こえる。1年前と変わらぬ日常だが、以前は気にならなかった射撃音も、事故以降は小銃の音、機関銃の音と「種類」を意識するようになった。

 米軍は昨年の流弾と同じ50口径弾の射撃訓練再開を通知したが、「本当に大丈夫か。再発防止策が形骸化しないか」と不安は拭えない。自治体関係者が予定する26日のレンジ10視察に小嶺さんも参加を望んだが、米軍は日米合同委員会の規定を理由に小嶺さんの立ち入りを認めていない。事故原因を「人為的ミス」としながらも謝罪や基地内の立ち入りを拒む米軍に対し、「再発防止策の具体的な内容が分からないし、原因にも疑問が残る。(訓練再開後)射撃音を耳にした時、不安になるだろう」と語った。