卵生産の諸見里ポートリーが鶏ふんを肥料化へ 糸満に密閉型施設完成


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 卵の生産・販売を手がける諸見里ポートリー(沖縄県八重瀬町、諸見里治社長)は19日、糸満市に建設した自社独自の鶏ふん乾燥処理施設の完成式を開いた。養鶏工場から出る鶏ふんを密閉して発酵させる県内初の施設で7月の稼働を予定している。

 同施設は約5千平方メートルの広さで1日に15~20トンの鶏ふんの処理が可能。鶏ふんを約2週間かけて発酵させ、乾燥撹拌(かくはん)施設で15~20日かけて細かく砕く。最終的に脱臭装置に通して臭いを軽減する。処理した鶏ふんは肥料として農家に販売する。

 同社はこれまで民間の施設に鶏ふんを出荷し処理していた。諸見里社長は「農家から『肥料として畑に還元してほしい』との声があり、自社で処理施設を造ろうと考えた」と話した。県養鶏農業協同組合の平良隆組合長は「畜産業は畜ふん処理が大きな課題だ。環境に配慮して処理を行う必要がある」と語った。