「一番の被害者は子どもたちだ」 閉園の保育園で説明会 保護者怒りの声


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突然の閉園に保護者から怒りや不安の声が相次いだ説明会=21日夜、浦添市伊祖の美咲保育園

 【浦添】浦添市伊祖の認可外保育施設「美咲保育園」(銘苅秀人代表理事)が7月末の閉園を決めた問題で、同園は21日夜、同園体育館で保護者説明会を開き、閉園を決断した経緯を説明し、謝罪した。市の担当者も同席し、園児の受け皿確保に全力を挙げる方針を説明した。保護者ら約100人は「一番の被害者は子どもたちだ。来年3月まででも続けられないのか」「納得できない」など園、市双方への怒りや不安の声が相次ぎ、会は4時間近くに及んだ。

 同園には0~5歳の94人(市内77人)が通う。園側は保護者からの要望を受け、来年3月までの継続を模索する方針を示した。

 園側の説明によると、昨年春から認可化に向けて市と協議する中、資金難などに直面。連絡が長期間途絶えるなど「市への不信」を理由に閉園を決断した、と述べた。

 市側は「この間、多くを認可園化してきた。(美咲保育園にも)同じように対応している」と強調し、市内保育施設の空き状況を紹介。待機児童の存在を理由に「特別扱い」はできないとする市に対し、保護者からは「市民を守るのが役所の仕事だ。希望する園に入れるよう対応をお願いしたい」との声が上がり、拍手が続いた。

 会場では市、園双方に時折、怒声が飛んだ。そんな中、「誰が悪いとか聞きたくない。いさかいをやめて、一人残らず(他の保育施設に)入れるよう尽力してほしい」と涙ながらに訴える保護者もいた。