粟国でハブ7匹目 沖縄県衛生研、定着判断は保留


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ハブが生息しないといわれている粟国村で見つかった7匹目のハブ(県衛生環境研究所提供)

 2017年から断続的にハブが見つかり、沖縄県が定着の有無を調査している粟国村で、5月に7匹目が見つかっていたことが3日までに、県衛生薬務課などへの取材で分かった。

 島にハブは生息しないとされており、県と村が全域に捕獲器を設置し、調査している。県衛生環境研究所の寺田考紀主任研究員は「定着しているかどうかはまだ判断できず、状況をじっくり把握する必要がある」としている。

 県衛生薬務課などによると、発見は5月14日で、県と村が設置した捕獲器にかかっていた。体長54・5センチ、体重20・9グラムの雌。生後1~2年と推測される。これまでにも発見があった製糖工場の近くで見つかったという。

 寺田さんによると、定着の指標となる卵はこれまでに見つかっていない。県と村は17年度から島内に捕獲器を仕掛け、ことしも60台を設置した。「粟国で繁殖して増えているという確証はなく、今は定着の判断はできない」とし、継続した調査の必要性を語った。