全国初 病院拠点型の性暴力被害者ワンストップ支援センターが沖縄で8月に開始


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 病院拠点型の専用施設として運用予定の新たな「沖縄県性暴力被害者ワンストップ支援センター」について、玉城デニー知事は25日の県議会代表質問で「8月下旬の供用開始を目指したい」との考えを示した。性暴力被害者へのワンストップ支援センターを専用施設で運用するのは沖縄が全国で初めて。県によると、新たな施設は24時間体制で相談員を常時2人配置し相談に当たり、医療的ケアの迅速化を進める。

 ワンストップ支援センターは2015年2月から相談業務を始めており、19年3月末までの間に287人から延べ2994件の相談が寄せられている。一方、緊急避妊薬を使用できる「72時間以内」の相談は16~18年までの間、25人にとどまる。県は病院拠点型に移行することによって、速やかな医療支援につなげたい考えだ。

 玉城知事は円滑な運営に向け「相談支援員や医療関係者の確保、関係機関とのネットワークの構築が重要だ」と強調し、支援員を対象とした研修や各関係機関との連携強化を進める考えを示した。亀浜玲子氏(社民・社大・結)の代表質問に答えた。

 県は相談窓口の周知のため作成した「with you」カードを医療機関や店舗、企業などに置いている。相談員による電話相談(♯7001)は月曜~土曜の午前9時~午後5時だが、新たな施設への移行後は24時間365日、相談や支援を受けられる。