演芸集団FECの舞台「基地を笑え!お笑い米軍基地15~本島縦断オール新作ツアー~」が15日、沖縄県那覇市のパレット市民劇場で開かれた。企画・脚本・演出を務める小波津正光らFEC所属芸人が出演し、沖縄の基地問題に風刺を効かせた新作コント12本を披露した。
「宮里駿」と題したコントでは、スタジオジブリの宮崎駿ならぬ宮里駿監督が登場し、映画の新作を巡って話を展開した。
宮里監督は、県外では共感されないだろうと発表せずにいた作品「となりのトットロー」を紹介。「沖縄のお隣と言えば米軍基地。県外では親友や良き隣人と言われているが、沖縄では事件や事故を起こす『やっけーむんのトットロー』さ」と説明すると、会場からは笑いが起こった。また、「アメリカ人は嫌いじゃないが、米軍や米軍基地と言われると良き隣人とは思えない」とのせりふにうなずく人もいた。
コント「3年B組モンパチ先生」ではMONGOL800の上江洌清作に似た教師が登場し、モンパチの楽曲「琉球愛歌」「himeyuri~ひめゆりの詩~」の歌詞の穴埋め問題を生徒に出題した。とぼけた回答で笑いを誘いつつも、平和とは何かと問い掛けた。真剣に向き合う出演者の演技と真っすぐなメッセージに観客は心を打たれた様子で見入っていた。
最後は出演者全員で海援隊の「贈る言葉」を披露し、会場は大きな拍手に包まれていた。