コンビニ出店数沖縄45位 セブン出店前「余地あり」 店舗の1日の売り上げ全国より10万円以上高く セブン出店でどうなる?


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 帝国データバンク沖縄支店は5日、県内コンビニエンスストア業界の動向調査結果を発表した。人口10万人当たりのコンビニ店舗数で沖縄は38・6店と全国45位となっており、全国平均44・6店を下回った。県内ではファミリーマートとローソンが計557店(5月末時点)を展開し、国内最大手セブン―イレブンの出店で供給過剰を懸念する見方もあるが、同支店は「人口規模で見ると沖縄は出店の余地はある」と指摘した。

 県内小売業91社の2018年度売上高のシェアは、サンエーが32%とトップで、次いでイオン琉球が15%で量販店勢が上位を占めている。3位がコンビニの沖縄ファミリーマートの13%となっている。ローソン沖縄は全体の売上高を公表していないが、同支店は店舗数から5~6%程度と予想する。同支店は「県内小売業界はサンエーを主体とした量販店のシェアが高いが、コンビニ業界が台頭してきた」としている。

 コンビニの18年度の平均日販(各店舗の1日の売上高)は、全国でセブンが65万6千円、ファミリーマートが53万円、ローソンが53万1千円だった。帝国データバンクの調べによると県内はファミリーマートとローソンが共に65万円前後で、全国より10万円以上も高い平均日販となった。

 沖縄はコンビニが2社しかないことや、コンビニでの食品購入が全国と比較して多いため、平均日販が高いという。一方、セブンの沖縄進出で平均日販が減少することも予想される。

 セブン沖縄出店の影響について、同支店は「県民の利便性が高まり、競争で各社のサービスが向上する。一方で、コンビニだけではなくスーパーのシェアも落ちる可能性がある」と予想した。