「子の居場所」拡充へ調査 沖縄県が年内に開始 各小学校区内への設置を模索


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 沖縄県子ども未来政策課は年内に、困窮世帯の子どもたちを支援する「子どもの居場所」のさらなる拡充を目指し、受け皿となる施設の調査に乗り出す。沖縄本島中部と南部の各1自治体をモデル地域に選定し、それぞれの小学校区内での新たな「子どもの居場所」設置の可能性を探る。

 8日開かれた県議会6月定例会の子どもの未来応援特別委員会(上原正次委員長)で、県子ども生活福祉部の大城玲子部長は「子どもの居場所の拡充は必要。今年、モデル的に地域にどのような資源があるか調査したい」と述べた。亀浜玲子氏(社民・社大・結)への答弁。

 同課によると、「沖縄子どもの貧困緊急対策事業」で食事提供や生活指導、学習支援などに取り組んでいる拠点型の「子どもの居場所」や「子ども食堂」の数は2019年3月末現在で、26市町村・139カ所と設置は広がっている。ただ子どもたちが通える範囲内かどうかは課題という。

 同課の下地常夫課長は「徒歩圏内にあることが望ましい。地域に対応できる場所はあるのか、確保できるのか掘り起こしを図りたい」と説明した。今後、モデルとなる自治体と調整を図り、専門家なども交え検討を進める。