コアジサシ数百羽繁殖 沖縄の泡瀬干潟で過去最大規模 野鳥の会「見守って」


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青空に映えるコアジサシ=2日、沖縄市の泡瀬干潟

 【沖縄】環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に位置付けられる夏の渡り鳥コアジサシが数百羽、沖縄市の泡瀬干潟に飛来し繁殖しているのが2日、確認された。沖縄野鳥の会によると、同干潟で過去最大の繁殖とみられる。アジサシ類は人が近づくと巣を放棄することがあり、同会は注意を呼び掛けている。コアジサシの様子を写真で紹介する。 (金良孝矢)

 コアジサシは全身が白っぽく、くちばしは黄色。「チャッ、チャッ」などと鳴きながら飛び回ったり、卵を温めたり、ひなに小魚を与えたりしていた。飛来した5月ごろは埋め立て作業地で営巣していたが、泡瀬通信施設側にある砂州に移動し大繁殖したという。

 同会は子育て地域に立ち入り禁止を求める看板を設置。山城正邦会長は「鳥に影響がないよう見守ってほしい」と呼び掛けた。2日に観察した泡瀬干潟博物館カフェ・ウミエラ館の屋良朝敏館長は「無事に育って、また来年も来てほしい」と願った。

ひなの世話をする親鳥
新たに誕生したひなと卵
繁殖や子育てに大忙しのコアジサシ
注意を呼び掛ける沖縄野鳥の会が設置した立て看板