【大宜味】受け入れてくれた田嘉里に恩返しがしたい―。美術家の神藤修治さん(39)=愛知県=がこのほど、沖縄県大宜味村の田嘉里集落の魅力を伝えるブルゾンを制作した。豊年祭の様子がプリントされた服はカラフルで派手だが、伝統を受け継ぐ住民の様子をしっかりと伝えている。
神藤さんが初めて田嘉里を訪れたのは約15年前。友人を訪ねたのがきっかけだ。地元の人の家に世話になり一緒に生活をするうちに、集落の人をモチーフに作品を描きたくなったという。「偶然行くことになり、集落の人はその偶然を受け入れてくれた。この縁を大切にしたいと思った」と振り返った。
「こちらが行かないとつながりは途切れる」と豊年祭の年には必ず訪れると決めた。そして2018年10月、集落総出で行う豊年祭の様子を一枚のボードに描き込んだ。作品は公民館に飾ることにしたが「田嘉里の良さをもっと世間に知ってほしい」とクラウドファンディングで資金を募り、ブルゾンや靴下を作った。寄付期間は8月4日までを予定しており、8日現在で72%に達成している。
住民が描かれたブルゾンが世に出ることで「大宜味村を世界に広めて、訪れる人を増やせたらうれしい」と話した。
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