好きな場所で生活できる幸せを 「Living Anywhere」理事の井上高志さん 最新技術活用で新しい人生の選択肢提案


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
地方創生の可能性について語る井上高志社長=6日、うるま市

 【うるま】どこにいても生活のクオリティーを落とすことなく自分らしく、自由に生きていくことを目指す「Living Anywhere」の理事で、不動産情報サービスなどを手掛けるLIFULLの井上高志社長が6日、うるま市のうるマルシェで講演した。井上社長は最新テクノロジーを駆使した新しいライフスタイルと地域活性化の在り方について持論を展開。「工夫次第で社会インフラの制約から解き放たれ、好きな場所で生活できる幸せを手に入れられる」と訴え、新しい人生の選択肢を提案した。

 講演はうるま市商工会が主催。6月27日~7月7日に、廃校となった同市浜中学校を活用し実施された「LAウイーク」(どこでも好きな所に住む「Living Anywhere」を体験してもらう)の一環として開かれた。

 井上社長は、大都市に人口が集中する背景に、充実した電気、通信、水道のライフラインと、医療、教育、オフィス(仕事)のインフラがあると分析した。だが、持ち運びができるシャワーシステムや、安価で容易に設置できる住宅など最新テクノロジーの例を挙げ、テクノロジーの進化により遠隔医療や教育だけでなく、再生エネルギーによって人は離れた場所に住み、働くことができるようになってきたと指摘。これらが支障なく享受できるようになれば「無人島にも住める。都市の人口過密化が緩和され、地方の活性化にもつながる」と提言した。

 市商工会の玉栄章宏理事(66)は浜中学校での各種イベントは有意義だったと振り返り、今回得た斬新なアイデアが「うるま市島しょ地域の人口減少・地域活性化対策につながることを期待したい」と述べた。