政治

【2019参院選沖縄選挙区】選対本部長に聞く

 21日投開票の参院選沖縄選挙区は、自民新人でシンバホールディングス前会長の安里繁信氏(49)=公明、維新推薦=と、「オール沖縄」勢力が支援する無所属新人で琉球大名誉教授の高良鉄美氏(65)が事実上の一騎打ちを展開している。選挙戦最終盤を迎えるに当たり、両氏の選対本部長にこれまでの取り組みへの手応えや有権者に訴えたいことなどを聞いた。 ('19参院選取材班)


西銘順志郎氏

◆安里陣営・西銘順志郎氏 伸びしろと勢いこちらに

 ―最終盤の手応えはどうか。

 「10日に開いた総決起大会以降、潮目が変わってかなり盛り上がっている。10日以降の各支部の大会では、私自身の経験から言っても、これほど集まるのかというくらい多くの人が来てくれている。候補者本人も、早朝から深夜までずっと活動していて知名度もかなり上がってきた。伸びしろや勢いはこちらの方があると思っている」

 ―訴えたいことは何か。

 「沖縄振興計画を策定して、5年後、10年後の沖縄をつくっていけるのは安里氏だけだ。将来に花を咲かせるには、地道に種をまいておく必要がある。基地問題で対立を繰り返すのではなく、政治の流れを変えて前に進めようというメッセージが浸透してきている。子どもの貧困などの社会問題を根本的に解決するためにも、将来を見据えてしっかりとした計画を作って振興していくことが必要だ」

 ―当選ラインをどう見ているか。

 「投票率が50%を切って47、48%くらいになると28万票くらいがラインになる。厳しい情勢が伝えられているが、手応えはかなり良い。十分面白い戦いになると思う」

 ―最終盤の課題は何か。

 「やはり無党派層対策が鍵を握るだろう。自公維の基礎票はかなり固められたと思っている。無党派層は若者だけでなく、40代、50代にも多い。しっかり政策を訴えていく。未来を考えて一票を投じることで、政治を変えられると理解して投票してほしい」

 ―最終盤の政党間の協力態勢はどうか。

 「各党の担当者が集まる選対会議を4回開くなど、協力態勢はしっかりとできている。公明も維新も熱を入れて動いてもらっていて、運動の量も質も日に日に高まっている」


照屋義実氏

◆高良陣営・照屋義実氏 「オール沖縄」強み生かす

 ―最終盤の手応えと政策の浸透度はどうか。

 「立ち上がりは相手陣営より1~2カ月遅れたが、5月に事務所を開いて以降、『オール沖縄』が持つネットワークを十分に生かし一生懸命走っている。途中、新聞などで高良候補が『先行』との報道で態勢に緩みも見られたが、その後引き締めを図った。有権者の高良候補に対する反応も良くなっている。絶対にこの選挙は負けられない」

 「政策面の訴えは辺野古新基地建設、憲法、命と暮らしの三つに絞っている。辺野古は命を懸けて阻止のために動いた翁長雄志さんの覚悟がこの1年で県民皆に伝わっている。そういった意味で県民投票で民意が示された。相手候補と違って我々は明確に辺野古埋め立て工事の中止、反対を掲げている」

 ―政党間連携は機能しているか。

 「各政党とも比例で出馬した候補者を当選させたいと思い、高良候補とのセットを多く組みたいと考えているが、『オール沖縄』は連携と協調を大事にしている。高良候補とのスポット演説の回数や演説会での時間配分を計算し、バランスよく割り当てており、政党間連携は機能している」

 ―最も訴えたいことは何か。

 「辺野古埋め立て工事の中止と建設計画の撤回だ。我々は絶対に負けてはいけないし、負けられない。常に崖っぷちだ。戦後74年間、県民は命の二重基準でずっと犠牲を強いられてきた。普天間飛行場は閉鎖撤去するしかない」

 ―高良候補の魅力は。

 「やはり人柄だ。優しく謙虚だ。ウチナーンチュはちむぐくると優しさを大事にしている。玉城デニー知事が掲げる多様性と通じる部分がある。幼少期は石垣で過ごしており、離島が抱える課題も分かっている」