台湾・台南市の百貨店「林(ハヤシ)百貨店」が、創業80年以上の歴史を有する施設のリノベーションを経て、レトロな外観とこだわり抜いた商品で台南を代表する観光地となっている。デパートリウボウ(那覇市、糸数剛一社長)のセレクトショップ「樂園(らくえん)百貨店」で23日から林百貨店の期間限定ショップが始まり、現地台南でも沖縄の特別企画展を開催している。沖縄との観光・文化交流の拠点として、デパート間のコラボが注目される。
林百貨店は日本統治中の1932年、日本人の林方一氏が創業した。当時のモダンな高層建築で、南台湾で最も早く近代的なエレベーターを導入した施設だったという。
98年に台南市から「市定古跡」の認定を受け、保全修理をしながら2014年にリニューアルオープンした。改装はしながらも、外観も内装も創業時のレトロモダンを色濃く残す。施設の雰囲気と統一したセンスの良い独自の品ぞろえで人気を呼び、地元の若者や多くの観光客でにぎわう。
16日、店内の一角で林百貨店として初めてという沖縄とのコラボ企画が催されていた。昔懐かしさが漂う店内の中で、南国をイメージさせるハイビスカスなど華やかな柄が目立ち、訪れた日本人観光客も足を止めていた。花柄の服を着たマスコットキャラクターの看板が出迎え、トートバッグやノート、ピンバッジなど沖縄とのコラボ商品を取りそろえている。(中村優希)
デザイン性に富んだ雑貨いろいろ 台湾で人気「林百貨店」の独自53商品を販売 リウボウ「樂園百貨店」
デパートリウボウが運営するセレクトショップ「樂園百貨店」で23日、台湾・台南市の人気百貨店「林百貨店」が8月31日までの期間限定で出店した。林百貨店のオリジナル商品53種類を販売する。林百貨店が日本に出店するのは初めて。
台湾特産品のイ草のバッグや帆布のポーチなど、デザイン性や素材の良さに富んだ雑貨が展開される。
那覇市久茂地のデパートリウボウで23日にオープニングセレモニーが開かれ、林百貨店を運営する高青時尚林百貨の陳慧〓社長、台南市観光局の陳信安局長らが出席した。
陳社長は「沖縄の方に林百貨店を知ってほしい。リウボウとの協力をきっかけに沖縄と交流を深めたい」と話した。リウボウインダストリーの高岡義泰取締役は「県民に台湾のいい物を発信し、良さを知ってもらいたい。台湾でも沖縄のいい商品を展開したい」と話し、樂園百貨店の台湾展開なども視野に入れた。
※注:〓は女ヘンに「朱」