ハンド興南男子が圧勝発進 素早く守備を修正《南部九州総体2019》


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徳島市立―興南 すばやく守備を修正し、相手の攻撃を抑える興南の選手ら=4日、熊本県の玉名市総合体育館

 全国高校総合体育大会「感動は無限大 南部九州総体 2019」は4日、熊本県で始まったハンドボールは男子興南が1回戦を44-26で徳島市立に快勝し、好発進した。

 ダブルポストを仕掛けてきた相手チームの情報不足と、初戦の固さで序盤は攻守で思い切りに欠けたが、素早く修正した興南は一方的な展開で圧勝した。前半は激高していた黒島宣昭監督も、ベンチスタートの選手も出せる展開になると笑顔も生まれ、試合後は「初戦は怖いですね」とほっとした様子を見せた。

 相手の攻撃に合わせた練習不足の4―2守備で何度も失点を許したが、前線の新垣宏太と大城佑吏が「キャッチした瞬間の『ゼロ』で当たる」と相手の足を止め始めると潮目が代わった。

 相手ポストのブロックが弱いと分かると横一線に変更し、堅守速攻でペースをつくっていく。探り探りの攻撃も池間飛勇の「とにかく空いたら飛び込む」攻め気が全体に広がり、前半で22―13とリードした。

 選手を大幅に入れ替えた後半は、1年の親泊寛粋が体をねじ込むシュートを連発。3年生の前里蓮允や平田玲らが速攻を決める中、新里正逐も「3―3練習でいつも合わせていた」と、ノールックのバックパスで楚南和輝の得点をアシスト。応援団も沸くプレーに「後輩の活躍も必要だけど、3年生として引っ張らないといけない」と意地を見せた。

 ゲーム中に課題を修正し、全選手の出場で緊張のほぐれた興南。2回戦はシード校の北陸(福井)。試合の入りが肝心になる「最初の山場」(黒島監督)だ。伊禮雅太主将は「序盤から速攻が決まれば得点は伸びる。あとは自分らのプレーと気持ちを出していくだけ」と、内容にもこだわって戦う決意を見せた。

 (嘉陽拓也)