沖縄予算3500億円規模を要請 玉城知事、菅官房長官らと面談


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宮腰沖縄北方相(右端)に2020年度予算の沖縄振興費に関する要請書を手渡す(右から2人目から)玉城デニー知事、新垣邦男北中城村長、石嶺伝実読谷村長=6日、東京都千代田区(代表撮影)

 玉城デニー沖縄県知事は6日、菅義偉官房長官、宮腰光寛沖縄担当相らとそれぞれ面談し、今夏の概算要求に向けた沖縄関係予算で3500億円規模を確保することや、沖縄型特定免税店制度など5税制の軽減措置の2年間延長などを要請した。菅長官は個別の要望には答えず「那覇空港第2滑走路の供用が始まれば、観光客の増加が見込まれる。そういう意味で振興は大事だ」と述べ、予算確保の必要性に理解を示したという。

 宮腰沖縄担当相は好調が続く沖縄経済について「各種振興策が寄与している部分が多いのではないか」と述べ、振興策の効果を前向きに評価した。来年度の沖縄関係予算に関しては「現在の沖縄振興計画期間中、毎年3千億円台を確保するとした首相発言も踏まえ、必要な予算を要求したい」と述べ、3千億円台の確保に意欲を見せた。また、石井啓一国土交通相、吉川貴盛農相、磯崎仁彦経済産業副大臣とも面談し、税制の継続や予算確保を要望した。

 知事就任後初の予算要望となった玉城知事は「沖縄振興については(政府の経済財政運営指針)骨太方針にも明記していただいている。沖縄の振興を図ることで、日本経済にも寄与していきたいというのが我々の考えで、そこは(政府とも)一致していると思う」と感触を語った。

 同行した新垣邦男県町村会会長(北中城村長)は「県知事を先頭に、市町村が一体となって国に要請していくことが大きな力になると思う」と語り、予算獲得に期待を示した。