沖尚、仕上がり順調 あす習志野(千葉)と1回戦


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初戦に向けて打撃練習に臨む沖縄尚学ナイン=7日、兵庫県尼崎市の尼崎市記念公園ベイコム野球場(田中芳撮影)

 第101回全国高校野球選手権大会に出場する沖縄尚学は7日、兵庫県尼崎市のベイコム野球場で事前練習を行った。投手陣はコースを意識しながら投げ、野手は打撃練習を中心に守備や場面に応じた走塁を確認。初戦を2日後に控え、比嘉公也監督の指導にも熱が入った。沖尚は大会第4日の9日、第3試合(午後1時開始予定)の1回戦で春の選抜準優勝の習志野(千葉)と対戦する。

 7日正午ごろ、ベイコム野球場に沖尚ナインが姿を現した。現地入りから8日目、この日の練習場の気温は35度。真夏日や猛暑日が続くが、選手の表情は引き締まり、時には笑顔も。水谷留佳主将は「一日も早く試合がやりたい。いい緊張感で、疲れもない」と順調な仕上がりを強調した。

9日の初戦に向け、投球練習で感触を確かめる沖縄尚学の比嘉大智(手前)と永山蒼

 この日の割り当て時間は午後1~3時で、実質の練習時間は1時間40分ほど。野手は初めにシートノックをした後、大半の時間をフリー打撃に割いた。

 「手首を固めるな」「(バットの)入射角度を意識しろ」。時折、比嘉監督が指示を出す。習志野エースの最速150キロ右腕、飯塚脩人を想定し、上からたたく打撃を心がける。飯塚を沖縄水産の國吉吹投手とタイプが似ていると分析する主砲の水谷主将は「真っすぐが力強いので、低い打球を意識する」とコンパクトな打撃で対抗する考えだ。

 投手陣は低めを意識しながら40球前後を1球1球丁寧に投げ込んだ。習志野は千葉大会の7試合で打率3割3分9厘、犠打30、盗塁13と多彩な攻撃が持ち味のため、制球力が鍵を握る。比嘉監督は腕の振り方やコースの角度などを指導し、捕手は「ナイスボール!」などと声を張って投手をもり立てていた。

 比嘉監督がキーマンの一人に挙げる2年の永山蒼は「日に日に球の切れが良くなってきている」と初戦に向け調子を上げる。「ピンチの場面での起用になると思うので、しっかり投げたい。習志野はアウトコースに強いので、インを攻めていく」と強気に語った。