道物おじせず1年で結果 弓道の女子個人4位入賞の糸数(興南) 初の大舞台で実力発揮


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女子弓道個人決勝 的に狙いを定める糸数智恵(興南)=7日、宮崎県都城市の早水体育文化センター(池田哲平撮影)

 全国高校総合体育大会「感動は無限大 南部九州総体 2019」は7日、九州各地で行われ、弓道の女子個人決勝で糸数智恵(興南)が4位に入賞した。

 じっくりと時間をかけて放たれた矢が的の中心近くに突き刺さった。中心からの近さで勝敗が決する「遠近競射」で争われた弓道女子個人の4~6位決定戦を勝ち抜き、糸数智恵(興南1年)が4位入賞を果たした。予選から決勝まで放った矢は14本。そのうち12本でしっかり的を捉えた。決勝の6本目で惜しくも外したが、初の総体の舞台で実力を惜しみなく発揮した。

 糸数は予選の1本目で失敗したものの、残り3本で的を冷静に射抜いて、準決勝に進出。準決勝は4本全てを当て、決勝まで駆け上がった。藤崎大志監督は「物おじしない、肝が据わっている良いところが発揮できていた」と褒めた。

 県予選で優勝を逃した後、練習量を増やし技術を磨いてきた。中学から九州大会に出場するなど、経験値は十分だった。「左手をしっかり伸ばして、絶対に的に当てる」。強い思いで挑んだ決勝でも糸数は周りの選手を気にせず、ゆっくりと弓を準備し、手を目いっぱい広げて弓を打った。

 決勝で的の上に外した6本目は、構えた弓の角度がわずかに下がっているように感じ、修正したためだった。「最後は実力が足りなかった」と反省する糸数に対し、藤﨑監督は「この結果に満足せず上位入賞を果たしてほしい」とエールを送った。1年生で全国の決勝に進出し、入賞を果たした経験は今後の躍進の礎になるはずだ。
 (池田哲平)


(都城市体育文化センター特設弓道場)
▽男子個人予選(4射3中) 照喜名建(首里) 3中=準決勝進出、奥翼(首里東) 2中=落選
▽同準決勝(4射3中) 照喜名建(首里) 4中=決勝進出
▽同決勝(射詰め) 照喜名建(首里)=順位なし

▽女子個人予選(4射3中) 糸数智恵(興南) 3中=準決勝進出、金城愛純(首里東) 0中=落選
▽同準決勝(4射3中) 糸数智恵(興南) 4中=決勝進出
▽同決勝(射詰め) (4)糸数智恵(興南)