釜山-那覇線が23日から運休 アシアナ航空 日韓関係で収益悪化が影響


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 韓国のアシアナ航空は7日、釜山―那覇の運航を23日から休止すると発表した。最近の日韓関係の冷え込みで、収益性が悪化したことによる調整が理由。韓国から日本への旅行を控える動きが広がる中で、沖縄で路線ごと運休が出たのは初めて。韓国の格安航空会社(LCC)イースター航空も仁川(ソウル)―那覇線の減便を6日に発表したばかりで、運休・減便はさらに続く可能性がある。

 日韓関係の悪化が沖縄観光にも具体的な影響が及んでいることについて、県文化観光スポーツ部の新垣健一部長は「今後の広がりによっては何らかの対策をする必要もある。現時点は正確な情報収集に努める」との認識を示した。

 アシアナ航空はLCCではなくフルサービスを提供する航空会社で、現在、釜山と沖縄を結ぶ路線を水曜、金曜、日曜の週3回運航している。使用する航空機はA320で座席数は約160席。6日にホームページで釜山―那覇の運休を発表した。

 共同通信によると同社広報は「停止は一時的な措置で、いずれは再開したい」と説明している。アシアナ航空は釜山線のほか、那覇―仁川も運航している。

 日本の韓国向け輸出規制強化の発表以降、韓国と日本の地方空港を結ぶ路線は予約率が落ち込み、運休や減便が相次いでいる。LCCのほか、大韓航空も7月末に釜山―札幌線の9月以降の運休を発表するなど韓国航空大手にも影響が波及している。

 沖縄路線では、イースター航空が毎日運航している仁川―那覇線を9月18日~10月26日の間、週4便に減らすことを発表した。

 県文化観光スポーツ部の新垣部長は、6日にあった沖縄観光コンベンションビューローとの連絡会議で、日韓関係の影響についても情報共有を行ったという。新垣部長は「日韓関係の問題を県で解決することはできないが、民間レベルの交流を大切にしたい。今すぐにイベントを行うなどはないが、来ていただいた方には最大のおもてなしをしたい」と話した。